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第66回 群馬県美術展覧会 「企業メセナ群馬賞」受賞者

 平成27年11月14日(土)から11月23日(月)まで群馬県立近代美術館にて第66回群馬県美術展覧会(略称:県展)が開催されました。総搬入点数683点の中から公益社団法人企業メセナ群馬が「企業メセナ群馬賞」を4部門にわたり贈呈することで、本年度も次の方々が受賞されました。
 このようなことで美術愛好者が励みを持って芸術文化の向上に努めていただくことと、企業のメセナ活動について啓蒙をはかり理解を深めていただくことを期待いたします。
 また、受賞作品の紹介と併せて受賞者の方々から「受賞者のことば」が寄せられましたのでお知らせします。


 第一部 日本画  中西 照代


題 名:錦秋
種 類:日本画
大きさ:P30号

<選評>
 西上州の名峰妙義山。中之岳の秋の険しい岩肌を鋭い感性でトリミングされている。より凜とした厳しい中にも気韻生動が遺憾なく発揮されると同時に気宇壮大を感じさせる。作者の心構えとともに日本人が育んできた自然観や美意識が温和な光となって、ご観覧くださる方々の心に深く響くことでしょう。
(文責:角田 信四郎)

<受賞者のことば>
 この度は「企業メセナ群馬賞」をいただきまして大変感謝しております。受賞作品は、小さな時から眺めていた妙義山を描きました。小学校中学校と写生大会になればいつも妙義山です。又遠足も同じ妙義でした。学年が進むにしたがって高い所になりました。怖い場所ありやっとの思いで目的地にたどり着くと皆の顔は安堵の表情に変わり、おしゃべりや笑い声も元気を取り戻しました。両手を高く上げ万歳と叫んでゆっくりと周りの景色を眺めたことを思い出し描きました。



 第二部 洋画  島村 弘邦


題 名:山門
種 類:キャンバス・アクリル
大きさ:F30号

<選評>
 巨大な山門と新緑の木々をモチーフにした作品。年月を経て荘厳な佇まいを見せる山門と新しい芽吹きの新鮮な黄緑色の対比が美しい。絵の具の流動性を活かした描法なども画面の瑞々しさを表すのに効果的に働いている秀作。
(文責:上杉 一道)

<受賞者のことば>
 この度は、「企業メセナ群馬賞」をいただき、驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。私は七年程前から近くの公民館で仲間と絵を描き始めました。この受賞作品は、川場村の吉祥寺を参拝した時に山門の壮大さと木々の鮮やかな緑との対比がとてもすばらしく心に残りました。この緑の鮮やかさと明暗、遠近感そして清々しい空気感などが少しでも表現できれば、と思いながら描きました。これからも良き仲間達と楽しく描いてゆきたいと思います。この様な栄えある賞をいただき、この喜びを励みとして精進してまいります。ありがとうございました。



 第三部 彫刻  鹿山 卓耶


題 名:糸を紡ぐ
種 類:石膏
大きさ:183×70×48cm

<選評>
 ほぼ等身大の裸婦像で、塑像から石膏型取りした後、更に石膏直付けで手を加えている。モデルをよく観察し素直な構成で全身像のバランスを見事に表現している。
(文責:土橋 恒夫)

<受賞者のことば>
 この度は、「企業メセナ群馬賞」を賜りまして、誠にありがとうございます。
 本作品は、裸婦の石膏像です。モデルのポーズを見て、芯棒に粘土を盛り上げたりとったりしながら原型をつくり、それを基に石膏に転換しています。
 人体の不思議な存在感を感じながら制作を行いました。強さと共に繊細さがあり、それが様々なかたちによって複雑に組み立てられている様子を作品にすることは、とても難しいことだと感じています。それら一つ一つを捉えながら一つのかたちに繋げていくことに取り組んだ本作は、まるで糸を紡いでいくようだと思いました。
 この度の受賞を励みにこれからも真摯に制作に取り組みたいと思います。



 第四部 工芸  井上 美千代


題 名:勾玉から現代へ
種 類:陶芸
大きさ:34×40×18cm

<選評>
  小ぶりな作品ではあるが、焼物の特長である土の焼き肌と釉薬の色のコントラストがうまく表現された良い作品である。土の茶色と釉薬のうすいブルーが見ていて心地よい。題名「勾玉から現代へ」の意味が、もう少し的確に表現されていると一段上の作品になったと思う。
(文責:平尾 峰春)

<受賞者のことば>
 この度は「企業メセナ群馬賞」を賜り、大変ありがとうございました。
 以前から自然や歴史をテーマに表現したいと思っていました。
 この作品は「まがたま」が地層の中から発掘され、現代の空気に触れたと同時に古代の人々や歴史の息づかいが感じられる……。
などと空想しながら作ってみました。今回少しでも理解していただけたのだと本当にうれしく思いました。
 私はいつも思いつくままに作り始めてしまうので、うまくいったり、そうではなかったりのくり返しですが、これからも自分の感覚を信じて、人々に共感してもらえるような作品が作れるように精進していきたいと思っています。


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